「からだの声の翻訳家®️」鶴木マキ∬しあわせのシグナル∬

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ひな人形

「ひなまつり」と言えば幼い頃


3月3日より前にひな人形を飾らないとお嫁に行けなくなると
母親に言われ飾っていたのを思い出す。



小学生の頃は確か、休日の説明書の通り人形を父や妹たちと並べた。
中学生ぐらいになると私が率先して並べた。いつの間にか父の手は借りずにいたと記憶している。


それよりおとなになると、自分だけで飾っていた。



私がお嫁に行く時、母は


ひな人形も一緒に持って行く?


と聞いた。
毎年飾っていたので私がひな人形を好きだと思っていたのだろう。
確かに我が家にあったお雛様はひとつひとつが、片手にのるほど小さくて、頭身的にも
マンガチックにコロンとした感があった。
今よく見る段飾りの大人びたひな人形ではない。


横長の人形ケースに入ったそれは昭和半ば「団地雛」として売られていたらしい。


母は私が生まれた年の初めてのひなまつりの為に、田舎から出てきた私の祖母と一緒に、私を背にひな人形を買いに出かけたそうだ。


当然そんな記憶は私にはなく、そのエピソードを聞き、初孫がよほどうれしかったのだろうと感じたものだ。


結婚してからも、2月頃実家に行くとまだ玄関にひな人形が飾られていないことがほとんどだった。
妹たちは飾る気はないらしく、母も多忙で手がまわらない。


結局3月3日近くにやっと飾り、


うちは旧例だから……


というよく分からない言い訳をして4月まで飾っていた。


しかし、まだ飾っている間はお雛様もいいだろうが、ここ十年くらいは姿をみていない。



結婚の際に持って行くかと聞かれた時、


私に女の子が生まれたらちょうだいね


と言ったのだったが残念ながらその約束は果たされず終わった。


こんなことなら貰っておけばよかったのかもしれない。



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