「からだの声の翻訳家®️」鶴木マキ∬しあわせのシグナル∬

日常から不思議な話まで。リーディングってなに?ポジティブってどんな思考?なんてことをつぶやいてます。

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美しい泣き顔


最終回、みましたでしょうか?
私がずっと押していた「おっさんずラブ」、いい終り方してました。


牧役の林遣都のクランクアップのカットです。
最後の一番幸せそうなところで役者をクランクアップさせるなんて、製作者側はこの絵をも狙っていたんでしょうか。


あぁ、こちらも幸せ頂けて嬉しい限り。
この数時間後の田中圭のクランクアップでこの現場は終わった様子。


でもね、この作品で初共演したおふたりはとても仲良くなって、その翌日もまたその翌日も一緒にお芝居観にいってるんです。
まぁ、吉田鋼太郎の芝居観るのはそりゃそうなんだけど、(田中圭は草彅剛とも舞台一緒にやったから観にいっているのでしょうが)剛の舞台も観ている。


本当に仲よし。田中圭は林遣都がかわいいというし、林遣都も田中圭が大好きになったからこの作品をこんな良いものに仕上げられたのでしょう。
だからこそ、ふたりのほほえましいシーン、牧と春田の別れのシーンはリアリティがあったんだと思います。


最終回、始まった頃の春田は相変わらず流されっぱなしで、部長に気がつかせて貰えるようにしないとそのままの勢いで行く雰囲気でした。
ほんと、ばか。ばかで憎めないので、部長はやっぱりはるたんが大好き。そうしてこの一年がとても良い思い出になったのだなぁと。


その分牧はとても切ない一年間を過ごしたのでしょう。
本音をずっと隠して仕事をしているのはどんなにか辛かったろうと思われるけど、ばかな春田は気がつかないで、ふたりで引き継ぎにまわるという。
この時間になんか言ってやれって思うんだけど、どちらも何も言わないのがドラマだなぁと思った訳です。
リアルならどっちかがなんか言うだろうに。これで最後なんだから。
まぁ、ここ切ない牧を映すシーンだからそれで終わりなんでしょうが。


ちずと牧のシーンも良かった。


春田を好きで、この二人が同性同士ならライバルになったろうと思われるけど、ふたりが異性だったからか、どこかお互いを励ましあっている、そんなことがありありと表現されていて、ここでやっと牧は本音を。
言える相手は部長に破れた元ライバルしかいないのかもしれない。
元カレの武川にさえ強がっていわない、それが牧凌太。


「つれぇ…」
絞り出すようにいう牧の声。
ちずは内心、牧を応援する立場になっているから後悔しないで欲しいという。
元々の別れの引き金になってしまった訳だから、ここすっきりしとかないと自分も先に進めないしね。
この後押しでまだ好きだと伝えようとしたのに、春田は待ち合わせの途中アクシデントに巻き込まれ、しかもスマートフォンをデスクに忘れる。待ち合わせ時間に当然間に合わない。


しかし、ばかなのか春田?やはり?
牧のスマホの番号分からないなら、会社に電話して聞けよ。
まだ、誰かいるだろうよ。
牧の番号、マロあたり知ってないのか?あんだけ仲良い職場なのに。なんなら武川さんでもいい。あぁ、まいまいが休みの日に掛けてきたんだから絶対しってるっつーの!!
そして病院から電話かけろ!


しかしドラマはリアルではないので、そこはすれ違いの展開。
あぁ、少女漫画!!


そう、このドラマは少女漫画の世界を3次元でやってのける。
他のBL(ボーイズラブ)もそんな作品があるが、圧倒的に俳優陣がキャラを作り込んでいて演技が上手いから違和感がない。
本当にこの瞬間、春田創一や牧凌太がどこかで営業していそうだと思わせる。


そんな訳で、牧は再度の告白も出来ぬまま失恋したと思い込む。


部長と春田の披露宴の日は長期休暇でセンチメンタルジャーニーの予定となる。


ばかな春田はどうやらその日の披露宴の出席者を知らない設定。
ありえない。
でもここでやっと自分が誰のことが好きなのか気がつく。
部長の凄いところは、もうその辺も分かっていてあえて結婚式する、ということ。


でも楽しかったというからこれもいいのかもね。


部長に「ごめんなさい、ごめんなさい」と泣きながら謝る春田。
ほんとうに小学生か、君は!!


とにかく牧と会えるのだが、ここから私たち牧をずっと見守って来た視聴者は拍手喝采なのだ。
春田から牧を迎えに行ってくれてずっと一緒にいたいと言ってくれる。
春田はこれまでずっと受け身でいたから、牧には自分が本当に春田にとって必要とされているか不安で仕方がなかった。
これ以上傷つきたくて逃げてしまった。


あるよね、自分が相手を想いすぎて相手が自分をどのくらい好きでいてくれるのかそれが不安で苦しくなる気持ち。それは恋。遥か昔のことを思い出しながら見守る私。


春田から言われたことで、やっと自分のこころを解放することが出来た瞬間。
出た言葉が
「ただいま」
だったのが秀逸。しっかり抱き合う姿は7回を通して初めて。
これは応援していた視聴者が一緒に喜ぶでしょう。
この時の林遣都の美しさは見事だ。
この連ドラでの泣き顔の中で嬉しくて泣く顔はこれが最初で最後だった。
またこの人の指、手は本当に美しい。しっかり春田の背中を掴むその手の過程がまたいい。



それから最後は幸せなふたりのシーンで終わるが終わらせ方も憎い。
視聴者が待ち望んだところでエンド。


最初のクランクアップはその直後。


林遣都くん、代表作のひとつになりましたね。(もちろんみなにもですが、私は一貫して林遣都押しだから)

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