いつか、きっと…
職場に聴覚障害の女性がいます。
女性といっても、まだはたちを少し過ぎただけなのです。
真面目だし、擦れたところもなくて素直で本当にいい子だと思っています。
彼女は私がこちらに来たと時を同じく入社しました。
障害者雇用で雇われたのですが、当社は契約社員でずっとになります。
給与も年俸制で、3年は上がらない。
彼女の年収はとても低いものでした。
でも、障害者雇用での採用ではそれほど低くはないとのことです。
障害者年金等優遇面もあるからだそうです。
まぁ、大卒の初任給より少し少ないくらい。
でも賞与もほとんどないし、親元を離れて自炊する身には大変だったことでしょう。
今年に入り、何度かお休みを取るなと思ったら、正社員の口を探したそうで、契約が切れる3月を機に辞める意向を伝えたそうです。
まだ、若いしこの会社で長くいるよりいいよね、と私と再雇用の先輩は思いました。
いい会社で務まるといいね、
私達は彼女を素直に送り出すことが出来ます。
送られる方も、おめでとうの気持ちでおくられれば、気持ちの良いものだと思います。
私は彼女に、いつから次の職場に行くのか聞きました。
彼女は、
まず、ここを辞めて、運転免許を取りに行きたい。
そして7月から次の職場に行きます。
といいます。
この三年で、運転免許代も貯めたんだなと感心しました。
入社1年を過ぎた頃だったか、彼女は仕事中いねむりをしていることがありました。
どうしたんだろうと?聞いてみると、
北海道から就職の為についてきて同居していてくれたお母さんが、妹たちの住む、実家に帰ってしまったということでした。
とても寂しくてホームシックにかかっていたんですね。
それから暫くして、元気が戻ったのでよかったとみていると、妹さんが就職をするため、一緒に同居を始めたのでした。
それから半年ほどして、転職を考えたようでした。
妹さんのお給料と比べたのかもしれないなぁ、と思ってました。
彼女は入力が上手で数字の間違えはないので、こちらも忙しい時期とても助かっていました。
彼女のあとは、派遣社員を雇うとのこと。
しっかり続いてくれる人ならいいなと思ってます。
みんなに次でも頑張ってと送られて退職するのはその場所の卒業だと思います。
私も彼女のように、いつか見送られて退職したいものです。